News back to list

KEYCREWの使命

はじめまして。株式会社KEYCREW CEOの中村 慶彦です。
これから、われわれ株式会社KEYCREWのこと、そして弊社理念についてご説明させていただきます。

新たな物流システムの必要性

私はこれまで、物流業界のサードパーティロジスティクス(3PL)の立場から、物流業務の多くを経験させて頂き、多くの学びを頂いてきました。

その中で「物流業界はまだまだ伸びしろがある」ということを痛感するようになりました。

大手企業の物流は設備の老朽化やIT化の出遅れはありますが、全体的に見れば最適化は進んでおり、効率的に運用されていると思います。また、長い商習慣もあり大手の荷主企業と3PLの契約から運用までのやりとりもスムーズです。

これは物流という事業が「規模経済=スケールメリット」の影響を強く受ける産業であるということが関係しております。3PL側から荷主企業を見たときに大手企業1社の100億円と中小企業100社の100億円では生産性の観点では雲泥の差があり、3PLはなるべく規模の大きい荷主企業に営業を行い、また大規模な効率化を進めるために設備投資を行ってきました。

一方で、中小企業の物流はとても多くの課題を抱えております。まず、「規模の経済」が見込めない規模感の企業は物流企業側から営業されることがほとんどありませんし、自分から問い合わせをしても見積もりを取得すること自体が難しい状況です。その結果、大手企業の物流コストと比較すると2〜3倍の単価帯で荷物を預けざるを得ない状況があります。また、中小企業側には大手企業と違い、専門の物流担当がおらず情報の格差によりかなり不利な条件で知らず知らずのうちに契約してしまうこともあります。

中小企業が物流業界のある意味では「脇役」であるうちはこのような状況でも大きな問題にはなりませんでした。しかし、ECの発展によりモノの売買の流動性が高まると今までの物流の仕組みでは対応できない課題が浮き彫りになりました。事業者数の増加です。店舗や店員という固定費を持たずに創業できるEC事業は多くの志を持つ事業家を起業させ、或いは、既存事業から事業転換を加速させました。その結果、事業者数はここ5年間で10万社から30万社へと大幅に増加し、物流業界は大手企業だけを見ていればいい時代に終わりを迎えたのです。

現在、従来の大手企業向けの物流システムは危機を迎え、商品の小口化、発送拠点の分散化が進み、そのしわ寄せは運送会社へ寄せられることになりました。大手企業の「なぜ、今までと同じことをやっているのに物流費が増加するのか理解できない」という嘆きはもっともで、物流クライシスは大手企業ではなく中小企業を中心に起こっているのです。

物流業界の現状を変えるのがKEYCREWの使命

物流業界の使命とはなんでしょうか?これが我が社KEYCREWにとっても最も重要な問いです。物流業界はモノを作るわけではなく、ブランディングやマーケティングという形で最終消費者の享受する付加価値・便益を向上する事業でもありません。単純にモノを移動させる非常に原始的な産業です。単純が故に、非常に強固な社会的要請がそこにはあります。それは「モノを届け続ける」という使命です。

我々KEYCREWにとって重要な課題は、大企業向けに構築された物流システムだけではモノが届かなくなっている現状を打破することです。我々は「大手企業対中小企業」という単純な構造で社会を語りたいわけではありません。大手企業には大手企業の、中小企業は中小企業の素晴らしさがあります。大手企業の高い製品開発力や規模を生かした効率化されたオペレーションは中小企業にはありませんし、中小企業のニッチなニーズへの対応力・瞬発力は大企業にはありません。ともに重要な社会の重要な機能だと思っております。物流業界にとって重く受け止めなければならない点は既に生まれている新たな社会要請に答えられていないということであり、それこそが我々KEYCREWがサービスを提供し、物流業界の変革を志す理由です。

世界を面白いモノで埋め尽くす!

これまで紹介してきたことは現在の市場の問題点のほんの一部にすぎません。先ほども述べましたが、今や大企業が提供するモノは洗練され、効率的に供給されています。商品開発、製造、そしてそれを消費者に届ける物流まで、俊敏に設計され、日々の生活を便利にしております。こうした製品が市場に多く出回る……これはとても素晴らしいことではありますが、一方で中小企業の新しいアイデアがモノとして社会に届かない現状が加速したとき、われわれはその先に見えてくる「隙間のない社会」を危惧しています。最適化されたマーケティング、商品、供給網、その先にある同質的な社会、隙間のない社会に居心地の悪さを感じる人は少なくないのではないでしょうか。

テクノロジー、ネットワークが進化し続けるこれからの時代、面白いモノが今まで以上にどこからでも出てくる可能性があります。そしてそれがモノとして製造され販売されるチャネルの社会インフラの準備もすでに出来上がっております。しかし、現状の物流システムでは、物流拠点を分散化、商品の更なる小ロット化に対応することは出来ず、消費者に届けるためのコストとして“物流”が重いウエイトを占めてしまいます。せっかくの面白いモノを世に出すことが今まで以上に困難になってしまいます。

だからこそ我々は個人事業主や中小企業が大手と同水準の品質、コストで提供し、また、物流の枠に留まらず、物流情報を利活用したファイナンス、マーケティングサービスを提供していかなければならないと考えております。あらゆる企業が品質の高いオペレーション、事業拡張を目指せる事業環境を手に入れることが出来れば、独自性をもった商品・サービスがもっと世の中に出てくるはずです。

我々KEYCREWはプラットフォーマーを志向しておりません。単に社会に隙間を無理やりこじ開けて、そこに最高のオペレーションを提供出来れば、我々と共に行く小さな革命家たちが「世界を面白いモノで埋め尽くす」ができると信じているだけです。

あらゆる情勢が目まぐるしく変化していくこれからの時代、物流業界もこれまでのやり方、考え方に囚われるのであれ、今よりもはるかに深刻な事態に陥ってしまいます。既存の概念、方法論にとらわれない、時流を鑑みたノウハウ・ソリューションの提供がKEYCREWの使命です。

株式会社KEYCREW|コーポレートサイト

Share

Related post

SCROLL FOR MORE PAGE TOP